バリアフリー 「有縁のすみか」
設計段階から気になっていたこと。外部木製建具のレールを車いすが渡ることができるかどうか。稼働方式による隙間風やあおられた時のバタバタ音や外れなど。安全、バリアフリー、性能。何かをとれば何かが心配になり一長一短。
加工図のチェックをしつつ、もうそろそろ製作に入らないと行けない段階で、やっぱり気になって、クライアントに相談。
現場事務所でクライアント、監督、建具屋、材木屋、私で意見を出し合ったもののなかなかコレといった結果に至らず。
「車椅子を持ってきているので、一度試しませんか。」ということでシミュレーションを行いました。
10mmにも満たないレールを1本乗り越えるのにも引っかかりがあって使いづらい。
バリアを感じながら、「実際の床のレベルとレールの関係はこうなって、これならどう?」
など言いながら・・・。
たった、10mmにも満たない段が車いすにとっては結構邪魔な存在であること。何を優先し、どこに重点を置いてこの結論に至ったのか。を共通認識として持てたことが大きな収穫でした。
機転を利かせて、わざわざ重い車いすをご持参いただきましたUさん、ありがとうございました!