引き渡し | 2014.03.18 Tuesday |
真っ白な外観と真っ白な内部。サッシは黒。中庭に面したリビングがあって、サッシを大きく開けたい。そんなアトリエ付の住宅。木製建具不要。
1年ほど前に、このようなご要望からスタートした家づくり。
木製建具が不要というご要望には少しびっくりしましたが、建具がないことにより、ギャラリーのような雰囲気を獲得いたしました。
そんなことを、オープンハウスにお越しいただいた皆様に説明していてようやく気付きました。お施主さんは多分・・・。1年前、つまり設計を始める前からこのイメージがすでに頭の中に出来上がっていたんじゃないか。家というよりもギャラリーで生活したかったのでは。
何もない真っ白なギャラリーを自分たちの生活と作品で埋め尽くし、自分たちのカラーに染めていくんだ。
そうか。だから・・・・。
壁、天井の塗装に始まり、照明入りのネームプレート、これから施工されるデッキ工事に芝貼り+もみじ植え。家具等。普通では考えられない数の自主工事。
長い年月をかけて自分たちの家に仕立てていくことも考えられていたのだ。
そうか。そうか・・・。もう完全に脱帽。
そんな自分たちの家のあるべき姿を突き詰めた素敵な住宅の引き渡し。
私にとっても思い入れ深い住宅でしたので、少し、いや、かなり、寂しさがこみ上げていますが...。
本日はおめでとうございます。
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